はじめに
デジタルトランスフォーメーションは世界的にホットな話題になっています。各経営者たちはリソース、時間、コストを最適化するために、自分のビジネスに適用する最新テクノロジーへのアプローチを急いでいます。ただし、デジタルトランスフォーメーションプロセスは予想ほど簡単ではありません。データは様々なソースからであったり、不要なデータや不同一なデータ品質などということもデジタルトランスフォーメーションプロセスを困難させる要素になります。その問題を理解した上で、SAPがパートナーに展開するために様々なソリューションを提供しています。その中の一つはSAP Data Servicesというソリューションです。では、SAP Data Servicesという一連のソリューションはどのようにして、このデータゲームを変えられるのでしょうか?
SAP Data Services とは
SAP Data ServicesはETLツールです。ETLとは、Extract(データ抽出)、Transform(データ編集)、Load(データロード)の3つの処理で構成されています。データを統合したり、品質を評価したり、さまざまなデータソースからのデータにラベルを付け、それらをデータウェアハウスに集合するために使用されます。
データ ウェアハウスはSAP Webi、SAP Analytics Cloudなどの BI システムの抽出用にデータを収集して保存する場所です。BI システムにエクスポートする主な目的は、統計レポート、ダッシュボード、アドホックレポート、または KPI レポートを作成することです。各レポートは重要であるため、データ ウェアハウス内のデータは正確性と完全性を保証する必要があります。
SAP Data Servicesではデータをデータウェアハウスに保存される前に常にクリーニングされ、正確性と完全性を確保されています。各数字がクリーニングされるとよりリアルになり、それで各管理者たちは自分の企業の現状をよく理解することができるようになります。そこから、ビジネス開発を促進するための競争戦略をたてたり、新しい計画や決定をすることもできるようになります。

テキストファイルからデータベースへのデータの流れ
図表1 引用元:https://www.sap.com/mena/products/technology-platform/data-services.html
なぜ SAP Data Servicesが必要?
SAP Data Servicesはデータ統合やデータの調整、および分析に使用される全面的なソリューションであり、企業データの移動、管理、マイニングすることを支援します。
- データの移動:データ抽出(Extract)、データ編集(Transform)、様々なソースからデータロード(Load)が含まれています。
- データの改善:データのクリーニング、それぞれの特定の業務ごとに、さまざまなソースからのデータを統合します。
- 管理:この機能においては SAP Data Servicesがユーザーにーデータ品質を理解し、品質の測定するのに役立ちます。
- 開拓:様々なデータの種類を開拓することができます。(構造があるデータと構造がないデータも含まれます)
ほとんどの企業がデータの課題に直面します。例えば:データのノイズ、データが不足や不正確といった問題です。これらの問題に対しては、ユーザーがなかなかデータの判断ができなく、将来のビジネスモデルの実装で誤りにつながります。
SAP Data Services には、ビジネスの各種類のデータを理解することができます。また、このようなパワーにより、企業のデータの正確性、タイムリー性、および信頼性の高さが保証されます。
展開のスケーラビリティ、信頼性、および柔軟性を提供するために、SAPは多くの異なるシステムにコンポーネントをインストールすることを許可しています。各サーバーは、コストを節約するために垂直方向にスケーリング(1 つのサーバーがすべてを処理)することもできるし、もしくは水平方向にスケーリング(サーバー毎にタスクを実行)してパフォーマンスを向上させることもできます。さらに複数のサーバーで予備のバージョンを実施して、事故を軽減および防ぐことができます。
そのほか、SAP Data Services はSAP BTPプラットフォーム上にも統合されています。通称はSAP Cloud Integration for Data Servicesと呼ばれています。SAP Cloud Integration for Data Servicesでは各企業がクラウド アプリケーション(クラウドアプリケーション)を使用して、手頃な価格(Pay as you go)で簡単にデジタル化できます。SAP HANA Cloudの機能を活用して、インフラストラクチャをより簡単に拡張できます。
SAP Data Services がもたらすメリット
SAP Data Services には、下記のようないくつかの重要なメリットがあります。
- アクセス性(access):SAP Data Servicesはデータの概要を提供するため、ユーザーは複数のソースからのデータに簡単にアクセスでき、さまざまな角度から判断できます。
- 組織性(organization):SAP Data Servicesにおいてはユーザーがデータを正規化および照合して、データの重複を減らし、データ間の連結を特定できるようになります。そのため、企業の意思決定と運用効率が向上することができます。
- 洞察性(insight):様々なソースからアクセスできるため、ユーザーはビジネス状況を詳細かつ完全に把握できます。同時に、ダッシュボードを通じて、ユーザーはビジネスに適した意思決定を行うこともできます。
デジタルトランスフォーメーションにおけるFPTの使命
技術の発展とともに20年以上の専門職を持つFPTは多くのアジア地域、APAC、EU、米国のあらゆる場所で22,000人を超える優秀な人材のチームとSAPソリューションをパートナーや大規模なグローバル企業にも展開しています。
ほとんどFPTのデジタルトランスフォーメーション案件は、かなり難しい問題に引っかかっています。それはパートナのデータが様々なシステムにあることです。この問題は非SAPシステム(メール、テキストファイル、オラクルシステム、マイクロソフト等)にもあるし、SAPシステム(SAP BW、SAP S/4HANA、SAP ECC、SAP B1等)にもあります。特にグローバルの企業にはよく発生します。これにより、システム構築に多くの困難が生じ、データが多くのソースからの問題は直接にデータ品質に影響を与え、データアーキテクチャにも多くの誤差が生じます。

異なるシステム間のデータ統合
上記の問題を解決するために、FPTは Data Services ソリューション 一連をETL ツールとして使用しています。モデルには、ソース システム、データサービス、およびターゲット システムの3つのコンポーネントが含まれます。ソース システム(メール、SAPシステム、テキスト ファイル、その他のシステム)からのデータは、SAP Data Services システムに統合されます。次に、SAP Data Servicesシステムはデータをクリーニング(ノイズ除去、冗長なデータの削除、nullデータ)し、最終的にデータをターゲットのシステム(SAP BW、SAP S/4HANA、または非 SAP システム)に転送します。そこから、お客様のデータの課題を解決し、デジタルトランスフォーメーションを簡単かつスムーズに進めることに貢献できます。
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